前回の記事では、フライト利用時における幼児・小児などの区分の違いや、0歳の赤ちゃんからANAマイレージクラブカードを持てることなど、お子さんがANAを利用するときに知っておくべきこと、そして知っておいた方が便利なことを紹介しました。

今回の記事では、お子さんの利用を前提としたマイル特典の利用方法について紹介します。

なお、航空運賃は12歳以上になると大人と同じ料金・マイル使用区分になりますので、ここでは11歳以下の子供に限って説明していきたいと思います。

マイル特典って、小さな子供でも使えますか?
結論から言えば、お子さんが何歳でも使えます。ただし、提携ポイントはANAマイレージクラブ会員本人しか使えませんので、クレジット機能つきANAマイレージクラブカードを持てない11歳以下のお子さんがホテルの宿泊特典や電子マネーへの交換をするのは現実的ではありません。

そこで、今回はフライトに関するマイル特典の利用方法を紹介します。

小さな子どもがフライトマイル特典を利用する際によくある必要な手続き、それは○○
先ほど「11歳以下のお子さんが特典交換をするのは現実的ではない」と書きましたが、全くあり得ない話ではありません。

たとえば、ご家族で世界一周の旅行に出て、そのフライトで得られるマイルをお子さん名義のANAマイレージクラブに積算した場合。その際利用した国際線の予約クラスにもよりますが、国内線特典航空券に交換しようとするなら最低5,000マイルあれば交換できますから、このマイル数を上回るマイル残高がある場合はANAの公式サイトやANAマイレージクラブサービスセンター経由で特典の申し込みができます。

とはいえ、一般的には小さなお子さんを連れてファミリーでマイル特典を使ってフライトを利用する場合は、お子さんのご両親やおじいさん、おばあさんにあたる方などと一緒の場合がほとんどでしょう。

そこで必要になってくるのが、「特典利用者登録」です。

ANAでは、規定により、ANAマイレージクラブ会員本人のほか、「会員の配偶者・同性パートナーおよび2親等以内のご家族」が、マイルを使った特典を利用できることとなっています。

つまり、お子さんやお孫さんは特典利用者登録を行うことで、ANAマイレージクラブ会員のマイルを使ったフライトができることになります。

特典利用者登録は公式サイトを使えば最大10名まで登録できます。
登録する内容はフライトを利用する人(つまりお子さんやお孫さん)のカナ氏名、英字氏名、会員との続柄、生年月日、性別、国際線利用時にチケットに表示する性別(Mr.またはMs.)が必須登録になっています。

なお、お子さんやお孫さんがANAマイレージクラブ会員である場合は、任意でそのお客様番号を入力することもできます。

子供が特典利用するときに必要なマイル数は?
小さなお子さんとファミリーで旅行するときは、有償であれば小児運賃など大人に比べて安い運賃で予約することもできますが、マイルによる特典旅行の場合はどうなっているかご存知でしょうか?

実は、特典利用によるマイル数は、年齢に無関係で均一なのです。
つまり、11歳以下でも12歳以上でも同じということです。

これがファミリーでマイルを使って旅行する場合の注意すべき点で、かつ悩みどころでもあると思います。

コストパフォーマンスを重視するなら、会員本人または大人の名義でマイルを利用して特典航空券を発券し、11歳以下の子どもは小児運賃(ひざ上で対応できる幼児は座席を使用せず無料)で搭乗させるという対応で、一番おトクな旅行ができます。

一方、積算されたマイルで有効期限が直近のものが多くある場合や、国際線のアップグレード特典を利用する場合、それから出費を最小限に抑えたい場合などは、お子さんの分もマイルの利用による特典を使って旅行する方がいいでしょう。

なお、国際線アップグレード特典をお子さんに対して利用する場合は、小児運賃のチケットと組み合わせての使用ができます。

こんな場合はどうすべき?マイルを使った旅行あれこれ
マイルを使った特典の1つに「いっしょにマイル割」(国内線のみ)があります。これはANAマイレージクラブ会員専用運賃で、会員本人が10,000マイル、同行者が3名まで15,000円~36,000円で往復利用できるものです。

確かに同行者の料金設定は小児運賃より安いのですが、「いっしょにマイル割」は子どもの年齢に基づいた割引運賃ではないため値ごろ感があまりありませんし、利用できる期間が限られているなどの制度としての制約が多いので、使い勝手がいいとは言い切れません。

とはいえ、「特典利用者登録」ができないANAマイレージクラブ会員の甥・姪にあたる方との一緒の旅行などでは間接的なメリットが得られる場合もあるので、小学生以下と使える会員特典の1つとして知っておくと役立ちますね。

 

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