「毎年秋にマイレージチャートは決まります」の記事でもご紹介しましたが、ANAマイレージクラブで積算されるマイルは、マイレージチャートに表示される区間ごとに決まっています。今回はマイレージチャートの見方について、もう少し詳しく見てみましょう。

国内線は、やはり東京発着がメイン
ANA国内線の区間マイレージチャートの公式サイトは、
http://www.ana.co.jp/amc/reference/tameru/flightmile/dom/chart.html です。
一番便数の多い東京発着路線を中心に見ていくことにします。

2016年11月現在では、東京―北海道発着が9路線、東京―東北・北陸発着が8路線、東京―伊豆諸島発着が2路線、東京―名古屋発着、東京―大阪(伊丹・関西・神戸)発着が3路線、東京―中国地方発着が7路線、東京―四国発着が4路線、東京―九州発着が8路線、東京―沖縄発着が3路線です。

東京発着で区間基本マイル(100%)が最も少ない路線、つまり一番近い場所は東京―大島発着で74マイル、逆に一番マイル数が多いのは、東京―石垣発着で1,224マイルです。

同様に、大阪発着、名古屋発着、札幌発着、仙台発着、福岡発着、沖縄発着をそれぞれ確認できます。これらの主要国内空港で最も区間基本マイル数の少ない路線は福岡―対馬発着で81マイル、逆に多い路線は札幌―沖縄発着で1,397マイル。ちなみに、ANA国内線の最長区間の路線もこの札幌―沖縄です。
長崎発着、宮古発着のマイレージチャートは県内の近距離路線が示されています。

これまでの記事でご紹介したように、運賃区分によって積算割合は変わり、国内線では100%、75%、50%となります。マイルの多さだけを考えるなら、札幌―沖縄発着を普通運賃で往復利用すれば2,794マイル貯めることができますが、近くに在住しているのでない限り1回搭乗するだけでも大変ですね。また、長距離路線をなんの割引運賃も利用しないで利用するというのもコストパフォーマンスに欠けますので、中距離路線を割引を使って反復利用するというのが、個人的にはオススメです。

なお、注意点としては、マイレージチャートは季節運航や休止には対応していないこと、特に「大阪」は伊丹、関西、神戸の3空港共通でのマイル数設定となっており、どの空港を利用してもマイル数は同じということです(もちろん、便名や行き先、運行本数は3つの空港で異なります)。

国際線は東京、大阪、名古屋発着のチャート
ANA国際線のマイレージチャートは、公式サイトhttps://www.ana.co.jp/amc/reference/tameru/flightmile/int/chart.htmlで確認することができます。

国内線に比べ、国際線のマイレージチャートはシンプルです。東京、大阪(関西)、名古屋の3地点からのみの発着となり、それ以外の便に関しては、他社運航便となりますので、ANAマイレージクラブに積算したいときは、ANA便で予約を入れておくのを忘れないようにしましょう。(ただし、予約クラスによってはANA便名でも一部積算対象外になります。)

東京発着便は、羽田空港または成田空港になりますが、どちらの空港を利用する便もマイル数は同じです。これは、IATA(国際航空運送協会)より発行される「TPM(運賃計算に使用する区間距離)」のルールとして、羽田でも成田でも同じ距離として扱われるからです。

2016年11月現在では、東京―アメリカ(ホノルルを含む)・カナダ発着が10路線、東京―ヨーロッパ発着が6路線、東京―中国発着が11路線、東京―アジア(中国以外)発着が13路線、そして東京―シドニー発着となっています。

東京発着で区間基本マイル(100%)が最も少ない路線、つまり一番近い場所は東京―ソウル発着で758マイル、逆に一番マイル数が多いのは、東京―ワシントンD.C発着で6,762マイルです。

同様に、大阪(関西)発着、名古屋発着をそれぞれ確認できます。どちらの発着地も中国路線のみで、最も区間基本マイル数の少ない路線は大阪―大連発着で818マイル、逆に多い路線は名古屋―香港発着で1,632マイルです。 

国際線の場合は、チャートで距離の長い路線を選ぶのも良いですが、国内線に比べて積算率によるマイル数の増減幅が大きく、また積算対象外の運賃も存在するため、自分の持っているチケットが、積算対象となる運賃かどうかを確認したほうがいいでしょう。そういう心配をしたくないという人は、格安航空券でなく、ANAで購入できるPEXと呼ばれる運賃を利用すれば、割高にはなるものの、確実に積算対象になります。

また、国内では、途中陸路で移動し、往路と復路でチャートにある別の空港を利用することも比較的簡単ですが、国際線はそのような利用方法が不可の場合もありますので気を付けましょう。

Photo credit: Zengame via Foter.com / CC BY